ヒマラヤ “Conversation with Nature”

2001年10月中旬、NYのアパートで原稿を書いていると、突然険しい雪山が脳裏を横切り、私にメッセージを送ってきました。「山に呼ばれている!行かなくちゃ!」それが標高5,550メートル、23日間に及ぶエベレストトラッキングの始まりでした。

極寒の12月、標高4,000メートルを越えると草木もない過酷な環境で、ただただ歩き続ける毎日。地上との連絡手段はなく、必要最低限の物資で暮らす生活。そんな極限の中で目にしたものは自然の厳しさ、美しさ、そして「自然との対話」を通じて知った新しい自分でした。

「自分が素晴らしいと感じたことや体験を人々と分かち合い、人や国や文化との出会いを大切にし、常に希望を持って前向きに生きる。」エベレストへのチャレンジを通じて抱いたその思いは、今の私の原動力となっています。

ヒマラヤ旅行記の詳細は「~ちあき・ダ・ピンチ~遊勇探険紀」をご覧下さい!


himalaya_1標高5,550mのカラパタールの登頂に
成功して、エベレストの頂上を眺める

himalaya_24,000mを越えると、もう人間の世界ではなく大自然がすべてを支配する

一日に使える水はコップ一杯!

sherpa高度が増すと川の流れもなくなり、水はポーターが背負って運ぶわずかな分だけ。顔を洗って歯を磨くのにコップ4分の1の水しか使えません。アメリカや日本で暮らしていると衛生的な水を日常生活で使えるのが当たり前になっていますが、ヒマラヤに限らず、世界の多くの地域ではいまだに水を手に入れるのが困難であることを実感しました。